こんにちは。
本日は、現在の「簿記検定試験向け」教育の問題点に
ついてお話したいと思います。
私自身、公認会計士受験生の頃から、大手専門学校で
簿記3級から1級までを教えており、合格後も教育業界
に携わっておりました。
自分自身の実務経験やその後のベンチャー支援などの
経験も踏まえ、簿記・会計教育に長年携わってきて強く
感じる、「問題点」について書きたいと思います。
簿記検定試験は、経理担当者や会計士を目指す人に
とって必要な資格です。
しかし、その試験内容は、実際のビジネスで役立つ
会計の知識やスキルを測るものではありません。
なぜなら、試験問題の解き方が教育のメインとなって
おり、そこでは、会計のビジネスでの活かし方は
教わらないからです。
簿記検定試験の問題で難しいのは、問題文と資料の
与え方によるものです。
例えば、仕訳や決算書を作成する問題では、必要な
情報が不足していたり、余分な情報が混ざっていた
りします。
これは、試験を受ける人が自分で判断力や推理力を
発揮して解答することを求めているからです。
しかし、これは受験上の話しで、現実にはあり得ない
状況です。ビジネスの現場では、会計情報は正確で
完全であることが求められますが、不明な点は担当者
へのヒアリングや資料の精査など、確認することが
求められますし、情報の不備はシステム上の整備状況
や運用状況などの話に繋がるからです。
このように、簿記検定試験は、会計の基礎知識や
計算能力を測るだけでなく、ひっかけに引っかから
ないようにする能力も測るものです。
そして、このこと、簿記嫌いや簿記アレルギーを
持つ人が多数生まれている原因の一つです。
ただでさえ、旧来の先生の教え方は「簿記は習う
より慣れろ!」方式で、意味もわからず「こういう
もの」として教えられているのに、そのうえで
簿記検定試験に合格することが目的となり、
会計に興味や楽しさを感じることができなくなって
しまうのです。
このことは、ビジネスの現場で数字を理解して
いる人が少ないことを意味し、日本経済にとって
大きな損失となっている私は考えます。
会計は、企業や組織の経営成績や財政状態を
把握するための重要なツールです。
会計を理解していれば、ビジネス戦略や投資判断
に役立ちますし、不正やリスクに対処すること
もできます。
しかし、簿記検定試験の教育では、会計のビジネス
での活かし方は教わらないため、そのような能力
を身につけることができません。
このことは、簿記検定3級を勉強したことの
ある人ならお分かりいただけるはずです。
大学や高校の時に習った「簿記」・・・。
この言葉を聞くだけで、寒気がする人も
多いのではないでしょうか?
本来は、簿記・会計の教育は、ビジネスでの
活かし方を教えるべきです。
簿記検定試験はあくまでも資格試験であり、
会計教育のゴールではないと言われるかも
しれません。
しかし、勘違いしないで欲しいのは、
「簿記・会計」はあくまでもビジネスツールです。
そのツールは実際のビジネスで活かしてナンボで
あり、成果を出して初めて価値があるといます。
合格証に価値はないのです。
このため、会計教育は、会計情報を読み解き、
分析し、活用する方法を学ぶことが目的です。
そのためには、実際の事例やシミュレーション
を用いて、会計の応用力や判断力を養う必要
があります。決して、「問題の解き方」では
ないんです。
私は、長年、会計教育業界にも携わってきた
からこそ、そのような会計教育を提供したいと
考えています。
もちろん、簿記検定試験に合格することは大切
です。第三者に証明するものが必要ですから。
ですが、それだけではなく、会計をビジネスで
活かすことができる人材を育てることが私の目標
です。
もし、あなたもそのような会計教育に興味がある
なら、ぜひ私の講座に参加してください。
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