学校での講義や企業の社員研修において、「先生や講師が一方的に長く説明し、受講者はひたすら聞き続ける」 という光景を、今も当たり前のように見かけていませんか?
かつては主流だったこの授業スタイルですが、現代の教育現場や人材育成においては明確な限界を迎えています。
本記事では、学校関係者や企業研修担当者の皆様に向けて、なぜ「長々とした解説」をやめるべきなのか、そして当社が実践する独自ファシリテーターの運用方法と、ビジネスゲームを活用した新しい学び方(シミュレーター法) について詳しくご紹介します。
教科書を片手に講師が長く説明し、受講者が静かに話を聞くスタイルは、明治時代から100年以上続いてきた学習方法です。しかし、ただ講義を聞くという受動学習は、科学的にも学習効果が低いことが研究で証明されています。
大学の理工系科目225件の研究を分析したメタ分析(Freeman et al., 2014)によると、能動的学習(アクティブラーニング)を取り入れた方が成績が高く、従来型の講義形式では不合格になる確率が約1.5倍も高い ことが判明しています。
講師が丁寧で流暢な解説を行うと、受講者は「とてもよく理解できた」と感じがちです。しかし、これは「流暢性の錯覚」と呼ばれる現象であり、実際には身についていないケースが少なくありません。
ハーバード大学で行われた研究(Deslauriers et al., 2019)でも、能動的な授業を受けた学生の方が実際には多くの知識を習得していたにもかかわらず、受け身の講義を受けた学生の方が「学んだ感覚」を高く錯覚していたことが示されています。
さらに現代は、急速に生成AIが発展・普及する時代です。AIに質問すれば答えが一瞬で得られる時代において、単なる知識の暗記や「解き方」を教え込む明治以来の学習スタイルでは、AI時代を生き抜く人財を育てることはできません。
こうした講義型教育の限界を打破するため、当社では教える側の役割を「教師」や「講師」ではなく「ファシリテーター」と定義しています。

当社のファシリテーター運用には、一般的な研修・授業とは大きく異なる独自の原則があります。
当社の勉強会では、ファシリテーターに対して**「先生や講師にはならないでください。長々と解説するのが仕事ではありません」** と徹底して伝えています。 具体的には、「一度に8分以上は話さない」「解説しすぎない」 という厳格なルールを設けています。
運用のプロセスは極めてシンプルです。
ファシリテーターの役割は知識を披露することではなく、受講者が自ら疑問を持ち、考え、お互いに教え合えるように場をサポートすることです。
当社のビジネスゲームでは、チーム内でCEOやCFOなどの役職に分かれて会社を経営しますが、高い計算能力や専門知識だけが評価されるわけではありません。サイコロの運、戦略的な着眼点、チームをまとめる力など、それぞれの強みを活かしてチームの全員が主役になれるようファシリテート していきます。
当社では、10年前からビジネスゲームを活用して体感的に学ぶシミュレーター法」 を提唱しています。

① やりながら学ぶ
② やってみて、お互いに教え合いながら学ぶ
③ 失敗して学ぶ
失敗しても安全なゲームという環境だからこそ、受講者はリスクを恐れずに思い切った経営判断や挑戦ができます。

第1に全体像の体感的理解:3人1チームで会社経営を擬似体験し、意思決定・記帳・決算書作成までを一気通貫で行うことで、点だった知識が線でつながり、ビジネスの一巡の流れを体感できます。
第2に級やレベルを超えた相互学習:ゲームを通じることで、例えば簿記1級の学習者と3級の学習者が同じチームで学び、上のレベルの者が下のレベルの者に自然と教え合う環境が生まれます。
第3に実学への転換:自身の経営判断が利益や貸借対照表(B/S)、ROA・ROEなどの指標にどう影響するかを確かめることで、単なる「問題の解き方」ではなく「数字を経営に活かす感覚」が養われます。

これらのシミュレーション学習による効果は研究でも裏付けられており、65件の研究(受講者6,476人)を分析したメタ分析(Sitzmann, 2011)では、シミュレーションゲームで学んだ人は従来グループと比較して自己効力感が20%、手続き的知識が14%、知識の保持が9%高かった と報告されています。
当社のビジネスゲームを活用した教育・研修プログラムは、幅広い教育機関や企業・行政で導入されています。
従来の「聞くだけ」の授業から脱却し、受講者が能動的に動き、お互いに教え合いながら成長する新しい教育スタイルを、ぜひ貴校・貴社でも体験してみませんか?
💡 貴校や貴社でのビジネスゲーム体験会・出前授業・研修のご相談も随時承っております。実際のゲームを用いた新しい学びの可能性を、ぜひ一度ご体験ください!
ご興味ある方は、こちらのお問い合わせフォームよりお知らせください。
https://m-cass.co.jp/contact.html