日本は2060年までにイギリスの就業者数以上の人口が減少するという予想があるのをご存知でしょうか?
なんでも、2015年〜2060年にかけて生産年齢人口は3264万人減少するそうです。
この人口減少、それによる少子高齢化は日本が抱えている大きな問題です。
では、このことは日本経済にどのような影響を及ぼすのでしょうか?
ここで、経済の規模は下記の計算方法で算定きます。
経済規模=人口×1人あたりの生産性
上記の計算式から、現在の経済規模を維持していくためには、「1人あたりの生産性」
を高めていく以外に方法はないということになりますね。
では、その生産性はどうなのでしょうか?
我が国の生産性は、1990年〜2014年の生産性向上率ランキングで、向上率2.72%の堂々の126位だそうです。
<1990年〜2014年生産性向上率ランキング>
〜世界銀行1人あたりGDPデータより、デービッド・アトキンソン氏が推計
中国:生産性向上率11.45% 第2位
インド:生産性向上率6.91% 第9位
シンガポール:生産性向上率5.64% 第23位
ドイツ:生産性向上率3.78% 第86位
なんか、あんなに必死に仕事し、残業してまで納期に間に合わせているのに残念な結果ですね・・・。
新・生産性立国論の著者であるデービッド・アトキンソン氏によれば生産性の低さは、下記の2点に集約できるそうです。
①労働者が使い物にならない
②経営者が使い物にならない
日本はどちらに原因があるのでしょう?
OECD諸国の「人材の質ランキング」(World Economic Forum2016」というものがあり、そこでは日本は世界第4位だそうです。
ということは・・・②に原因があるということですね。
ちなみに、「有能な経営者ランキング」(IMP world Talent Ranking2017」では日本の経営者は58位だそうです。
どれだけ労働者の質が高くても、その力がきちんと発揮される構造を経営者が仕切ってなければ、実績には繋がりません。
日本の労働者の質は高いものの、それが生産性に結びつかないということは「経験と度胸と勘」に頼る経営者こそ生産性を低くしている最大の要因といえるでしょう。
これらのことについて、上述のアトキンソン氏は次のことをおっしゃっています。
「人口が減るのであれば、生産性を上げるしかありません。しかし、データを見ると、日本の生産性は明らかに低い。どうもそういう話をすると、「いや、日本にはそういう数字に表れない価値がある」とか、「日本には日本のやり方があるんだ」とか、訳のわからない反論をされてしまう。経済は数字の世界なので、精神論でも根性の話でもないはずなのですが・・・中略・・結局、経営者が頭を使っていないからいけないのです。」
高度成長からバブルにかけて、人口が増加していた時代では、売上高さえみておけば、確かに経営ができました。
そんな成功体験に固執する経営者が多いのもまた事実です。
これからの時代、そのような感覚の経営は困難になってきます。
経営者は、センスを持ちながらもその裏付けとして、数的データなどを読み取り、活かせる能力も同時に必要になってきます。
そのためには、経営者や幹部候補の方々は、20代、30代と学び、そして、40代、50代、60代となっても学び続ける必要があります。
ちなみに、この学びという点で
「スキルアップのために自己負担で実施しようと思っているか」という世界的なアンケート(ランスタッド株式会社〜ランドスタッドワークモニター)をとったところ
日本は、平均42.2%の人が「YES」と答え、アンケートを取った33カ国の中で最下位だったそうです。
ということは・・・
日本人にはまだまだ伸びしろがあるということです。
ただ、この点について、上記の学びについて日本人が低い理由として、3つのネックが指摘されています。
第1:お金がかかる
第2:時間がない
第3:職場の理解がない
この3つのネックのうち、1と3については、国の政策としてリカレント教育など、今後補助や助成が拡充されていきますのでクリアできます。
問題はやはり、第2の「時間がない」です。
座学は、非常に時間がかかります。
また、知識習得という点でも、吸収率のパフォーマンスは悪く、座学による受動学習をカリキュラムとして受けるのは、時間のないビジネスパーソンにとって大きな機会損失を生みます。なので、この点が敬遠される所以ではないでしょうか。
この点については、私どものビジネスゲームを使った企業研修、セミナーは非常にパフォーマンスが高い学びをえることができます。
セミナーでは、「座学+実践演習」がセットで行われ、例えば初級編(貸借対照表編)のセミナーでは次のようなカリキュラムで実施されます。
第1:基礎知識のインプット(座学)
・決算書の読み方+活かし方
↓
第2:ビジネスゲームによるアウトプット(アクティブラーニング)
・資金調達
・販売戦略
・決算書作成
・経営分析(ROAなどの算定)
↓
第3:ワークによるアウトプット
・自分たちの決算数値と経営分析結果について討論
・実際の会社の決算書を分析し、数値の意味を深く理解する。
このような形で、インプットとアウトプットの両方を繰り返し行い、かつ、それがアクティブラーニングによる能動学習、体感学習で行ってい事から、短時間でパフォーマンスの高い学習効果を見込めます。
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