ホント、大企業の粉飾決算は、つぶれてみないとわかりません。
大企業では、有資格者を含む経理のベテランを配し種々の巧妙な粉飾を行うことが可能です。
これに対し、中小企業では、常に業績を把握できるような高い経理水準を保っている企業と税務申告期限ギリギリにならないと財務諸表を作成できない企業との二極化傾向にあるようです。
とくに、中小企業では、経理部門に対する経営者の関心が非常に低く、かつ、経理担当者の会計処理も自己流となっているのが特徴です。
まれに、経理に関心のある経営者もいますが、社長が帳簿を見るのは経理担当者に対して気の毒だ、というくらいの感覚しかありません。
担当者に全幅の信頼をおき放任していたら、経営者も知らないままに粉飾がおこなわれ倒産に追い込まれたという例は数え切れません。
年に一度の税務申告時に、なんとかつじつまを合わせて決算を組もうとしても会計や税務の基礎がしっかりとしていないので、実態からかけ離れた財務諸表が作成されることになります。
また、納税額を低くするために利益を圧縮するとか、反対に公共事業からの受注を得たいがために、赤字なのに黒字を装うようになると、もはや誰にも理解出来ない財務諸表ができあがります。
中小企業の財務諸表の中には、誰にも実態を把握できないほど粉飾されているものもあるそうです。
「会社の会計に対する姿勢とトイレが会社のその後を物語る」
会社が厳しい競争に打ち勝つには、会計が経営状況を包み隠さず報告し、経営者はそれを頼りに判断をしなければなりません。
このためには、経営者の態度が公明正大である必要があります。
会社のお金を私的に流用するとか大幅な赤字がでた場合に経理操作により利益を捻出するようでは、会計の機能は死んでしまいますし社員の間にもその話しや雰囲気が伝わり、離反を生み出し、最後には倒産するのがオチでしょう。
このように、会社の経理部門には、経営者としての人格がそのまま反映され易いといえます。
みなさまが、もし経理部門の仕事に就いたときには、会計システムがしっかりとしているかどうかを見ることで、会社の将来もある程度は占えるのではないでしょうか。
それともう一つ、トイレがどれだけ清潔に維持されているかで、その企業の心がわかるそうです。
トイレが汚い会社の財務諸表は注意して見なければなりません。
融資担当者といった人たちは、そういうところを見てるかもしれません。
あなたの会社は大丈夫でしょうか?