株式会社M-Cass|経営体験型・人材育成研修セミナー|熊本・福岡

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日本企業が買収先を探すときの悪いクセ

日本企業の経営者の多くが損益計算書ばかりを見る、
いわゆるP /L脳と言われます。

しかし、経営者としては、

産業構造の変化や技術革新などにより、既存事業
だけでなく、企業買収による新規事業の獲得など
を今後考えていかなければならないはずです。

この点、日本企業が買収先を探す時に頻出する
リクエストとして、次の3つが挙げられるそう
です。

①利益が出ている会社
②買収価格が低い会社
③成長している会社

えてして、多くの経営者が条件の1・2を
挙げるのは利益が出ており、かつ買収価格
の低い会社でないと、買収時に出る「のれん」
の償却費用を吸収できないからということが
最大の理由のようです。

ですが、利益が出ている会社であれば、
基本的に買収したいと考える会社が複数名乗り
を挙げるでしょうから、買収価格は上がって
いくはずです。

さらに、成長している会社という条件も
加えるならば、そんな状況で売却を希望する
会社がなかなか存在しないといっていい
でしょう(後継者不在という事業承継の問題
があるかもしれませんが、そんな良い会社
なら誰かが手を挙げるはずです)。

むしろ、この3つの条件を満たそうとする
と、結果として会社保有の固定資産等に
複雑な事情を持つや、コンプライアンスに
難点があるグレーな産業の会社など、いわくつき
の案件ばかりになります。

なお、この点につき海外の大企業では、
どうでしょうか?

FacebookのInstagram10億ドルによる買収、

GoogleによるYouTube 16億5,000万ドルによる買収

などは、利益ではなくユーザー基盤や技術を狙った
企業買収といえます。

買収当時のInstagramはわずか社員13人、売上ゼロ
の会社でした。

YouTubeの方も、広告収入は買収額の100分の1以下
の1,500万ドルに過ぎなかったのです。

こうした買収では、買収時においては確かに
P /L上の売上高や営業利益などには貢献して
いないかもしれません。

しかし、そのままの事業であれ、形を変えてであれ、
今では買収した両者の企業価値に貢献しています。

では、なぜ、日本企業ではこのような買収がなかなか
行われないのか?

それは、のれんが発生する企業買収を経営者が避ける
からです。

つまり、日本の会計では、のれんは20年以内に
償却しなければならないルールとなっていますが、
その償却費用により、営業利益が悪化するのを嫌うあまり、
将来の成長に必要な事業の買収に躊躇するのです。

これがまさしくP /Lの弊害といえます。

なお、日本においてソフトウェア企業のM&Aは起き
にくい状況にありました。

その理由は、保有する資産が少なく、現時点での
利益率が低い割には企業価値の評価が高く
(将来のC Fが見込まれる)、そのため買収時に
大きな「のれん」が発生するからです。

ですが、仮に今はまだのれんの償却費用を
賄えるだけの収益が見込まれないソフトウェア
企業であっても、自社の既存事業とその
ソフトウェアの技術を組み合わせることで、
将来的に大きな収益を生む事業となり得るという
ビジョンを描くことができれば、買収時の営業利益
が、のれん償却費により減ることがあっても買収
を決断することもあり得るわけです。

その意味で、これからの経営者には今までの
P /Lだけを見る経営ではなく、将来のC Fを
生み出すことや、企業価値の向上を見込んだ
うえで、将来のビジョンと戦略をリンクさせた
思考が求められると思います。

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