かつて名経営者と言われた、山崎種二氏は、
会社経営を「かぼちゃの栽培」に例えています
(山崎氏は米屋の丁稚奉公として勤めた後に
米取引で名を馳せ、現SMBCフレンド証券を一代
で築いた人です)。
「かぼちゃは受精後にぐんぐんと成長し、
そのままにしておけば10日目には大きさ
が決まり、その後一ヶ月で中身が引き締まる。
それをもぎ取り、一ヶ月ほどすると糖化し、
ちょうど食べごろになる。
ところが、かぼちゃ栽培を知らないものは、
受精後、調子に乗って太るだけ太らせて中身
のまずいものにしてしまう。
実際は受精後六、七日目に気象の変化を見て、
殻が小さくても、中身を固めようと努力させ
ると、最高の味覚となる。
経営も同じで、野放図に成長させてはい
けない。成長一辺倒にならず、中身を充実
させることに留意しなければならない。」
経営者はどうしても会社をできるだけ
早く成長させようと考えがちです。
また、その成長曲線も直線系だったり、
急カーブを描くようなことをイメージ
しがちです。
ですが、この山﨑氏がかぼちゃの成長
の比喩に例えて、述べられているように、
どんどん野放図的に大きくなる会社は
注意が必要です。
成功事例は、無数にあります。
あの経営者だから成功した、と言える
ことも多くあります。
しかし、失敗事例に関しては多くの共通項
があります。その失敗事例の「定石」と言
えるものが、今回、ご紹介した「かぼちゃの話」
です。
ぜひ、あなたが経営者であれば、今回の
お話は頭の片隅に留めておいてほしいと
思います。必ず、この教訓が活きて来るとき
が来るでしょう。
なお、当社はビジネスゲームを使った
経営塾や研修において、この「失敗の定石」
を学んでいただいております。
学びの極意は「失敗にある」といえ、
やはり、人は「失敗から」学べることが
ほとんどだと思います。