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業績の悪い会社の共通項(キャッシュフロー経営の不十分②)

B /Sから見る資金繰り悪化の原因

業績の悪い会社には多くの共通項がありますが、
以前の記事で「キャッシュフロー経営の不十分」な
会社の例を取り上げました。

今回は、別の会社を例に、同じテーマで
かつ、貸借対照表からのアプローチ(前回は
キャッシュフロー計算書)で見てみたいと思います。

ここで、その資金繰りの状況を貸借対照表から
見る分析指標として、「キャッシュ・コンバージョン
・サイクル」をご紹介しましょう。

1.キャッシュ・コンバージョン・サイクル
(CCC)とは何か

企業が資金を回収する効率性・スピードを示す
資金繰りの財務指標のことをいいます。

材料の購入から、製品の製造、販売、代金回収まで
のサイクルがどれくらいの期間かかっ ているかを
表します。

2.キャッシュコンバージョンサイクルは
短いほうが良い

CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)は、
現金化の日数ですから、これを短縮化すれば、事業を
円滑に回すために必要な運転資金が少なくて済みます。

反対に日数が長くなればなるほど、多くの運転資金が
必要になり、資金調達負担が大きくなり資金効率は
低下し、財務的な負担が大きくなります。

3.製造業におけるサイクルとキャッシュについて
今回、このCCCにおける実際の事例をご紹介します。

その題材となる会社は、製造業の会社で売上高は
7,000万円〜8,000万円規模の会社です。
農業系の機器を製造しているメーカーですが、
キラリと光る独自の素晴らしい技術をお持ちの
ベンチャー企業です。

なお、製造業の場合、原材料を仕入れた時点で
キャッシュアウトとなる特徴があります。
その後も製造から販売になるまで販売促進費、
販管費等とさらにキャッシュアウトが続きます。

また、小売業者に渡る前に卸業業者等が介在する
と一般的に売掛金が発生します。それを回収して
初めてキャッシュインとなります。

この一連のサイクルをいかに迅速に回せるかに
よって、企業は運転資金に差が出てきます。

上記のことから、CCCが長い企業は、売上が
増えれば、増えるほど、売掛金が増えれば、
増えるほど、資金負担が重くなるわけです。

それでは、上述の会社の数値例とともに、
CCCにおける各種指標の説明も併せて
行いたいとおもいます。

【CCCの結果一覧表】
< 分析項目 >
⑴売上債権回転期間(日)
第1期:101.5  
第2期 :49.9
第3期:81.4
第4期: 57.6
第5期:107.8 
第6期:129.6  

⑵棚卸資産回転期間(日)
第1期:149.5
第2期 :56.4
第3期:17.1
第4期:22.4
第5期:27.7
第6期:161.2

⑶ 仕入債務回転期間(日)
第1期:0.0
第2期 :78.6
第3期:0.9
第4期:43.9
第5期:13.0
第6期:30.8

⑷CCC(運転資金必要期間)
第1期:151
第2期 :28
第3期:98
第4期:36
第5期:122
第6期:260

CCCは次のように3つの指標から構成されます。
その計算式と指標の意味合いは下記の通りです。
(当社のビジネスゲームを使った経営塾テキストより抜粋)

売上債権の回転期間と棚卸資産の回転期間の長さ、
仕入債務の回転期間の短さが資金繰りに影響します。

上記の事例で取りあげたさせていただいた
会社は、「売上債権回転期間」が第6期で129.6日
「棚卸資産回転期間」が第6期で161.2 となって
おり、その結果「CCC」が 第6期で260日と
なっています。

要は、現金支出があって、販売による代金回収
までに260日もかかっているということです。

このように、貸借対照表の3項目を使うことで、
自社の資金繰り悪化の原因がどこにあるのか、
確かめることができます。

ぜひ、なぜか会社にお金が残らない・・
と感じている方がいれば、ご自身の会社でも、
計算してみてください。

資金繰りの悪化を改善させる原理原則とは

では、CCCを出したとして、会社の資金繰り
の状況を改善させるためにはどうすれば
いいのでしょうか?

その方法について、CCCの視点で見ると
下記のようになります。

<CCC(キャッシュ化速度)を速めるためにやるべきこと>
⑴ 在庫日数を短くする
(在庫削減)
⑵ 売掛金回転日数を短くする
(売掛金削減、取引条件の見直し)
⑶ 買掛債務日数を長くする
(取引条件を緩和)

はい、どれも当たり前のことですね。
また、上記のことをもう少し具体的に
改善策のポイントを下記に挙げたいと
思います。

<キャッシュコンバージョンサイクルを改善する5つのポイント>
以下の4項目を検討する必要があります。
CCCの日数を小さくする=金回りを早くするには

⑴ 必要なものを必要な時に必要な量だけ仕入れる
(在庫削減、MRP,JIT)
⑵ 仕入先の支払時期をしっかり管理する
(買掛管理)
⑶ 売れないものを作らない
(作業管理、在庫削減)
⑷ 得意先の入金時期をしっかり管理する
(売掛管理)

はい、どれも経営において当たり前のこと
です。

ベンチャー企業の支援をやって痛感するの
ですが、技術系・研究系の企業さんで
ちゃんとこのような足元をみて経営する
経営者は少なく感じます。

やはり、どうしても
素晴らしい技術やアイディアがあれば
勝手に売れるという思い込みや

IPOなどの派手な起業家のイメージが
あるからなのか、このように当たり前、
地道なことを軽視している経営者の方は
多い印象がります。

ちなみに、中小製造業全体でのCCCは約50日、
その中でも機械器具製造などでは約70日が
平均とされています。

この事例の会社がいかに長いかがよく
お分かりだと思います。

このため、資金繰りもなかなか厳しく
現在、借入金が約8,000万円まで膨らんでいる
状態です。

以上、この事例の会社としては、
これらの点を加味して、CCCについて、
①売上債権開店期間、
②棚卸資産回転期間、
③仕入債務回転期間

のいずれかについて、
①②については「短縮」 ③については「伸長」
させる対策を考える必要があります。

ちなみに、同社のキャッシュフロー計算書
を私共で作成したのですが、結果は下記の
ようになっています。

キャッシュフローについて
 第7期の貸借対照表及び損益計算書をもとに作成           (単位:円)
Ⅰ 営業活動キャッシュフロー(補助金は抜く) -3,696,008
Ⅱ 投資活動キャッシュフロー -5,378,632
Ⅲ 財務活動キャッシュフロー 2,309,684

本業である営業CFがマイナスですので、
この部分を早くプラスにもっていかないと
いずれ会社は続かなくなります。

さあ、ここまでいかがでしたでしょうか?
あなたの会社における経営の参考にして
いただければ幸いです。

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